看護管理の基礎 〜リーダーシップとマネジメント〜

こんにちは( ´ ▽ ` )ノ

東京もすっかり冬の気温で、朝晩特に冷え込みが激しくてお布団がいっそう恋しい季節になってきました。外に出るのは大変ですが、晴れた日は澄んだ空が広がって、ベランダからはなんと富士山が見えたりもしました☆

今回は、人材管理の肝になる概念、リーダーシップとマネジメントについて説明したいと思います。リーダーとマネージャー、みなさんはどういった印象をお持ちでしょうか。




リーダーシップとマネジメントの定義

リーダーシップとはチーム内における個人の能力や資質を理解し、それらが発揮できるよう環境や状況に適応できるように個人やチームを導くことと定義されています。環境や状況は、プロジェクトであったり、未知の状況であったりします。つまり、個人やチームのより良いアウトカムに向かって個人あるいはチームの能力や資質を伸ばしつつ道を指し示すような行動や態度のことです。

・一方、マネジメントは、すでにアウトカムが提示されている、あるいは事前に確立されている状況において、根拠や組織の合意に基づいてメンバーを計画、指揮、管理、評価する能力で、計画からプロセス、アウトカムまでの一貫した状況を推進することと定義されています。つまり、アウトカムに向かってメンバーを適切に調整・管理する行動や態度のことです。

日本で一般的なチームナーシングで考えると、日勤帯のリーダーが行なっている業務は、受け持ち看護師の調整や医師との折衝、メンバーの業務が偏らないように業務調整したりなどが主な業務となるため、これらは「マネジメント」ということになります。

一方固定チームナーシングにおけるチームリーダーは、1年間のチーム目標を掲げ、チーム・各メンバーがどういった目標を掲げ、どういった行動をすべきかを示すことが役割ですので、こういった行動・態度は「リーダーシップ」ということになります。




アメリカで看護管理者向けの教育等で使用されている教科書では、「マネジメント」を発揮するにはある程度の権限が必要だけれども、「リーダーシップ」は権限によらず種々の状況や場面に応じて個々人が発揮するもの、と記載されています。

ですので、看護師長は一般的に「マネジメント」職であるといえます。ちなみに、経営学などの分野では管理職の人材管理については「マネジメント」という言葉でほぼ統一されていますし、研究論文でも看護師長は「nurse manager」と記載していることが多いです(ちなみに看護部長は「nurse administretor」という記載が多いです)。

ですがここで勘違いして欲しくないのは、看護師長が「マネジメント」職であり、「リーダーシップ」は個々人が発揮するものだとしても、やはり一般的に看護師長は良い「リーダーシップ」を持つべきであると思います。部下やスタッフを惹きつけ、組織の目標を提示してそこに部下やスタッフを誘ってくれる行動や態度があるからこそ、円滑なマネジメント行動が発揮できるでしょう。

こうした「リーダーシップ」と「マネジメント」の概念をわけて考えることで、「自分の看護師長や主任はいったいどっちの能力がすぐれていて、どっちの能力が足りないんだろう?」と考えてみたり、これから管理的立場になる方々や現在そうした立場にいる方々も、「自分はどっちが得意でどっちが苦手なんだろう?」などと自分を振り返るときの材料にしてみてはいかがでしょうか。

ちなみに、先ほども書きましたが、「リーダーシップ」は立場によらず誰もが発揮できる能力です。1人前の看護師になったら、ぜひ「リーダーシップ」も意識して仕事をしてみると、自分の能力アップにもつながりますし、病棟の活性化にもつながると思います。

では、良い「リーダーシップ」や良い「マネジメント」とはどのようなものなのでしょうか?理論やエビデンスについて、また別の記事で書いていこうと思います。




看護管理の基礎 〜リーダーシップとマネジメント〜” に対して2件のコメントがあります。

  1. ミコ より:

    突然のコメント失礼します。
    病棟Ns看護師歴史19年目です。役職はついておりません。先日院内で看護管理研修というものを受講し、課題レポートを作成中です。管理なんて考えたこともなかったのでレポートには『今後、看護管理について自身の学びを深め、所属している委員会活動で発揮できるよう、年度末、自己の意識と行動変化を評価したい』と書いたら、師長に自己の課題明確に、と指導受けました。平社員の私が、委員会や病棟の他メンバー(なおかつ先輩)に対して管理能力を発揮するとはどういうことなのか、管理職ではないのに、ヒトモノカネをどうすればいいのか、具体策が全く浮かびません。『平社員が先輩Nsにマネジメント能力を発揮するってどうするの?リーダーシップの必要性は理解して、意識してるけど、私がマネジメントする権限あるの?』なんてかんがばかりで、レポートが書けずにいます。なにか考え方のヒントありますか?

    1. hugin より:

      コメントいただきありがとうございます。
      小難しい話は割愛すること、レポート作成に直接参考になるかはわからない、ということを前もってご了承いただければと思います。

      マネジメントやリーダーシップを含む「看護管理」は、管理者だけが行うものではありませんし、管理者だけに権限が与えられているものでもありません。確かに、人事権や予算執行など、一部の権限は管理職だけに与えられているものもありますが、その他は組織で働く以上スタッフであっても管理実践が必要になります。
      マネジメントにはさまざまな形があります。例えば、部署の転倒転落発生件数を減らしたい、という目標があったとしたら、その有害事象を減らすためにまず病棟で何が必要かをみんなで考える場を作る、話し合いを効率化するために事前にいろいろな人から意見を聴取する、対策案をコアメンバーで作成する、対策案について病棟内で検討する、実際に対策を実施する、実施について評価する…というような、目標に向かう一連のプロセスを意識し、そのプロセスがスムーズにいっていないときに調整することがマネジメントといえます。
      そして大切なことは、この一連のプロセスすべてを自分主体で行う必要はないということです。委員会や係などすでに役割が与えられていればその方々に、「ちょっとみんなの意見がどんな感じか聞いて少しまとめてくれる?」とか、「対策案を少し考えてみてくれる?」と、プロセスの中でどの業務がどの人に適任なのか見極めてお願いする、というのもマネジメントですね。
      少し長くなってしまいましたが、マネジメントとは誰かを管理・監督することではなく、目標に向かう仲間を見つけ、協力し、仲間を増やしながら組織が目標に向かうよう仕向けること、そしてその中で自分がどのような役割・立ち回りで仕向けていくかがマネジメント能力だと思います。
      師長のおっしゃっている課題の明確さがどの程度を求めているのかがわかりませんが、例えば委員会活動で力を入れていることや現状うまくいっていない活動などを含めながら、その活動の目標が何で、その目標に向かって自分が何に取り組んでいきたいかを記載するなどしてはいかがでしょうか。

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